SMA Altensoが10周年を迎えます

Here’s to a full decade of “SMA Altenso”

今年、SMA Altenso GmbH (旧SMA Sunbelt Energy GmbH) は10周年を迎えます。2014年夏に設立以来、SMA Solar Technology AGの子会社であるAltensoは、複雑なPVハイブリッド、オフグリッド、グリッド接続バッテリーエネルギー貯蔵システム (BESS)、そして水素 (P2G) アプリケーションの国際的なソリューションプロバイダーとして重要なマイルストーンを確立してきました。Altensoはプロジェクトエンジニアリングを非常に重視しており、SMAグループとの密接な関係の大きな恩恵を受けています。

創業メンバーでもあるManaging DirectorのEnrique Garralaga Rojasのコメント「10年前スタートした私たちは無邪気で恐れ知らずで『現実的になり不可能に挑戦しよう』というSMAの創業者Guenther Cramerのモットーに従って、休むことなく目標の達成に集中しました。環境のために共に戦う、非常に主体的な動機を持つ多文化の友人からなる革新的なスタートアップ企業から、SMAの取締役会、事業部門、企業機能から継続的に支援を受けて、今では定評のある中規模企業へと、そして世界規模のBESS、P2G、オフグリッド/ハイブリッドの主要システムインテグレーターの1つへと会社を発展させることができました。」2018年初めに入社したManaging DirectorのBurkhard Söhngenのコメント「 力強い成長と国際化が続いている中、当社独自の精神と企業文化の継承に成功し、20か国約100名に成長したチームがそれを維持していることを非常に嬉しく思います。事実、Altensoが現在持つ最大の資産は自社の卓越したチームです。これは、今後数年間でさらに持続可能な成長を遂げるための主要な推進力にもなると確信しています。」

10周年の特別デザイン、Managing Director (左から) : Burkhard SöhngenとEnrique Garralaga博士

持続可能な成長に対する取り組み、組織変革、独自のチーム精神の体験については以下をご覧ください。

すべての始まり

2014年7月30日、ドイツの商業登記簿にSMA Sunbelt Energy GmbHが登録されました。同社の事業活動の焦点は、特にアフリカを中心としたグローバルな赤道地域であると考えました。そのため、社名に「Sunbelt」が選ばれました。2014年にエチオピアにある非営利団体から最初の受注はSunny Island1台 でした。

Inbetriebnahme von Sunny Islands in Indien

インドでのSunny Islandの試運転調整

企業の成長と多様化

2015年、同社は主に第2のマーケットセグメントとして、(PV-ディーゼル) ハイブリッドアプリケーションならびにオフグリッドコンポーネントの販売を拡大することで事業を成長させました。

2015年には、初めてインドネシアのマイクログリッドに向けたパワコンSunny IslandおよびSunny Tripowerの大量注文がありました。さらに、同社はサンベルト地域に現地の施工業者ネットワークを設立しました。

セレンゲティ国立公園の観光地に向けたオフグリッドプラントなどの灯台プロジェクトが実施されました。SMAのオフグリッドシステムは信頼性が高く、小型バッテリーの搭載も増えている遠隔地の電化プロジェクトの第一選択となることが多くありました。
チームは2016年以降、最近まで3段階のプロジェクトで成長したかなり特別な灯台プロジェクトに取り組んできました。カリブ海のセントユースタティウス島の太陽光およびバッテリーベースのエネルギーシステムです。現在、セントユースタティウス島は、日中は再生可能エネルギー100%で稼働し、残りのエネルギーを12MWh超の容量を持つ大型バッテリーシステムに貯蔵しています。最も注目すべきは、グリッドフォーミングおよびブラックスタート機能のような革新的機能を備えたSMAの太陽光及び蓄電池向けパワコンを実装できることです。
その後、Altensoはプロジェクト関連の知見と能力を大規模蓄電池及び水素プロジェクトに転換することに成功し、徐々に価値ある提案を拡大しました。同社の事業の焦点が変わったため、社名をSMA Altenso GmbHに変更することを決定しました。新しいブランドであるAltensoは、「Alternative Energy Solutions」の略です。

2024年セントユースタティウス島、プロジェクト第3段階の試運転調整の様子

大規模バッテリース貯蔵プロジェクト

2017年には、セントユースタティウス島プロジェクトの第1段階の貴重な経験に基づき、英国初の50MWhの系統接続大規模バッテリーエネルギー貯蔵システム (BESS) プロジェクトを成功させました。同社はBESSの製品とサービスのポートフォリオを拡大しながら、さまざまな国の顧客向けにも多くの大規模なBESSプロジェクトを実施しています。Altensoはこれまで、公益事業やIPP (独立系発電事業者) などの戦略的投資家から金融・インフラ投資家まで、幅広い顧客層を対象に、総電力1.5GW以上のBESSプロジェクトに取り組んできました。

2023年スイスのBESSプロジェクト導入事例

2023年スイスのBESSプロジェクト導入事例

水素アプリケーションの電力変換

電力整流とグリッド統合は、一般にP2G (Power-to-Gas) アプリケーションとして知られる電解プラントの計画と実装において大きな課題を提起します。SMAの研究開発、イノベーションセンター、そして事業セグメント間で部門横断的に素晴らしい協力を見せ、2020年にSMAのグローバル水素事業の市場開拓戦略を実行し、非常に早い段階でこの有望な市場に参入しました。大規模BESSプロジェクトの経験をもとに、現在までに80件以上、総容量約1GWのプロジェクトを実現し、大きな市場シェアを確保しています。同社初の水素プロジェクトは、2021年に試運転調整が完了した水素輸出のショーケースであるニュージーランドの2.2MWプラントでした。それに続く主力水素プロジェクトは、スペインのプエルトリャノにある20MWの電解槽容量を持つ肥料プラントです。このプラントは2022年に運営を開始し、年間最大3000トンの水素を生産しています。

Düngemittelproduktion in Spanien, 2022

2022年スペインの肥料プラント

バリューチェーンに沿って拡大

BESSとP2Gのプロジェクトを多数成功させ、Altensoはバリューチェーンのビジネスモデルをあらゆる方向に拡大しました。2022年後半には、BESSプロジェクトの (共同) 開発、ゼネコン (EPC) としてBESS施設のターンキー納入の準備を開始しました。Altensoは、世界中でプロジェクトを実行して得た自らの経験と、開発および建設パートナーによる現地の専門知識を活用して、欧州とAPACの主要BESS市場で2GWを超える強固なパイプラインを構築することができました。さらに、ゼネコン/ EPCとして最初のプロジェクト完了に成功しました。直近では、プロジェクト開発者のゼネコン/ EPCかつ長年の技術パートナーの役割を果たし、26MW/26MWhのBESSプロジェクト (ドイツ) を顧客に引き渡しています。

2024年ドイツ、Altensoがゼネコン(EPC) となったBESSプロジェクト

今後のロードマップは?

現在のパイプラインで特に注目すべきプロジェクトの1つは、ナミビア沿岸のバッテリーストレージをさらに追加した太陽光ベースの水素製造です。この独自プロジェクトは、来年の春に試運転調整が予定されています。Altensoの卓越した技術力により、BESSのシステム統合を提供するだけでなく、まったく新しいエネルギー管理システム (EMS) ロジックを開発し、水素製造に電力を供給する整流器システムのソリューションプロバイダーとしても活動します。比較的複雑なプロジェクトは、Altensoの将来の事業活動の最前線となるでしょう。Head of Engineering & Technology、Johannes Weideのコメント「再生可能エネルギー発電、蓄電池、水素製造にわたる当社の卓越した技術力と健全なプロジェクトエンジニアリング能力が、競争優位性を高める今後の重要な要因となるでしょう」
設立チームメンバーでもあるHead of Sales & Business Development、Jens Eiko Birkholz博士のコメント「素早く決断力を持って行動する、そして間違いを許すことによって適応力を維持する必要があります。このことは、成功しているすべての企業にとって重要な前提条件です。チームがこの達前提条件の獲得に成功したことを誇りに思います。」Head of Operations、Wiebke Krügerのコメント 「これまでずっと、親会社であるSMAが提供する強力なブランドからはもちろん、揺るぎないグローバルサポートからの多大な支援がありました。変化しやすい業界全体の市場発展の速度を考えると10年後に私たちがどこにいるのかは正直わかりませんが、当社の成功を確信しています。」

Altenso management

2024年Altenso経営陣 (左から): Jens-Eiko Birkholz博士、Burkhard Söhngen、Johannes Weide、Wiebke Krüger、Enrique Garralaga博士

Altensoは近い将来、新規プロジェクトの開発と実行能力を大幅に活用することが期待されます。重要なマイルストーンは、すでに1つ達成しています。Altensoは、2024年9月に自社のグリーンフィールドプロジェクト活動から開発した最初のBESSプロジェクトを戦略的投資家に売却しました。これに先立ち、Altensoは土地を取得し、電力系統の相互接続点を確保し、現地当局から必要な建築許可をすべて取得しました。Altensoが、92.5MW/231MWhのバッテリーエネルギー貯蔵施設をO&M契約込みのEPCセットアップで建設します。これは、現時点でドイツ最大のBESSプラントの1つになります。試運転調整は2025年第3四半期を予定しています。

BESS Greenfield-Projektentwicklung in Deutschland, 2024

2024年ドイツ、大規模バッテリーストレージ向けグリーンフィールドプロジェクト開発

戦略的パートナーシップを通じて、プロジェクト開発活動をさらにグローバルに拡大する予定です。SMAのCEO兼Altensoの監査委員会議長 Jürgen Reinert博士「我々は、これまでのAltensoの歩みを非常に誇りに思っています。チームは過去10年間、常に新しいプロジェクトに取り組む意欲を持ち、常により良いことへの挑戦を続けてきました。Altensoは、SMAの革新と利益ある成長に貢献するだけでなく、SMAが部品メーカーからソリューションプロバイダーに転換する上で第一線に立っています。チームの豊かな未来を祈っています。」
10年、10の物語: Altensoは従業員の真の価値を十分に認識し、チームメンバーが共有したユニークなサクセスストーリーを強調してLinkedInで祝福しています。SMA Altensoをフォローして、魅力的なコンテンツ、プロジェクトの見通し、最新情報を定期的に入手し、以下の動画で灯台プロジェクトをご覧ください。

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